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HV、PHV、EV、レンジエクステンダー?複雑になる自動車のシステムをわかりやすく解説!
ひと昔前は、自動車といったら、エンジンを動力源に走行するものと考えられていました。しかし、現在は、エンジンとモーターを搭載した車、モーターだけを搭載した車などが発売され、システムの違いからHV、PHV、EV、レンジエクステンダーなどに分けられています。
これらの違いを解説していきます。
ハイブリッドカー(HV)とはどんな車?
ハイブリッド(HV:Hybrid Vehicle)は、エンジンとモーターを動力源にもつ車のことで、ハイブリッドカー、ハイブリッド車と呼ばれます。
各自動車メーカーがハイブリッド車を販売する大きな目的は、燃費を改善するためです。
「プリウス」はハイブリッド車の代名詞ともいわれる自動車で、停車している時はエンジンを完全にストップさせていますので、燃料を消費しません。
車をスタートさせる時やEVドライブモード、低負荷の時はモーターを使いますので静かで円滑に走ることができ、場合によっては充電も行います。
街中でプリウスが静かに走っている時はモーターが作動しており、通常走行の際は、エンジンとモーターを上手くコントロールして効率よく走ります。
このような走行することで、プリウスは燃費を向上させており、燃費(JC08モード)が40.8km/Lを達成したEグレードもあります。この燃費は、国産車、輸入車を含めても、最高レベルの値です。
PHEV(PHV)はどんな車?
PHEV/PHVはプラグインハイブリッド車と呼ばれ、エンジンとモーターを搭載していますので、ハイブリッド車の仲間といってよいでしょう。
国産車ではトヨタの「プリウスPHV」や三菱の「アウトランダーPHEV」がこのPHV車に含まれます。トヨタのプリウスPHV Aグレードの燃費(JC08モード)は37.2km/Lを達成しました。
PHVとPHEVの違いを簡単に説明しますと、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)はプラグインハイブリッド自動車、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)はプラグインハイブリッド電気自動車の略で、どこが違うの?と疑問に思いますが、実はこの2つは意味は全く同じです。トヨタがPHV、三菱がPHEVを使用しています。
さて、プラグインハイブリッド車がハイブリッド車と大きく異なる点は、外部電源から車に搭載したバッテリーに直接充電できることです。
例えば、近距離の買い物などで、お店と家を往復する場合、充電したバッテリーの電気を使いモーターで走行すれば、燃料は消費しないので、環境に優しく、経済的。
もちろん、ハイブリッド車のようにエンジンとモーターを使って走行も可能なので、遠距離のドライブも低燃費で走行できます。
EV(Electric Vehicle)はどんな車?
EV(Electric Vehicle)は電気自動車のことで、モーターを動力源としており、エンジンは搭載しません。
電気自動車にはエンジンがなくモーターだけだと頼りないとか、バッテリーがすぐに切れたら困るといった心配があります。
最近、フルモデルチェンジした日産の「リーフ」という電気自動車があります。
このリーフは、フルモデルチェンジしたことにより、40kWhのリチウムイオンバッテリーと高出力のモーターを搭載しました。このことにより、一充電走行距離(JC08モード)は400kmとなり、最高出力 は110kW(150PS)/3283~9795rpm、最大トルク は320N・m(32.6kgf・m)/0~3283rpmを発生させるようになりました。
ひと昔前のEVより、航続距離は伸び、かなり高出力になりました。
レンジエクステンダーとはどんなシステム?
レンジエクステンダーを搭載した車は、エンジンとモーターを使用しますが、エンジンは走行用には使われず、バッテリーを充電するためなどに使われます。
レンジエクステンダーの特徴は、燃料を給油することによって航続距離が延びるので、充電の必要がないことです。国産車では、ノートe-POWERやセレナe-POWER、輸入車では、BMW・i3は大きな括りでレンジエクステンダーを搭載した車と考えられます。
ノートe-POWERのパワートレインは、駆動用バッテリー、駆動モーター、発電機(エンジン+発電モーター)などで構成されています。
エンジンは発電するために使用するため、燃費が悪くなる作動領域を使わないので、作動時間を短くすることが可能となっています。これによりグレードSの燃費(JC08)は37.2km/Lを達成し、全車の中でもトップクラスです。
まとめ
いかがだったでしょうか。HV、PHV、EV、レンジエクステンダーについて簡単に解説してみました。
これまで、こういったシステムはトヨタのお家芸として素晴らしい性能を誇っていましたが、ここにきて、日産のEVやe-POWERを搭載している車が発表され、存在感を示しています。
どのシステムも環境に優しく、可能な限りガソリンや軽油など化石燃料を使わないようにするために開発されたものだと考えられます。
それぞれのシステムを搭載する車の中から、住宅環境や用途によって選ぶことにより、環境にもお財布にも優しくドライブが楽しめます。
ご紹介した車を購入することを検討している人にこの記事がお役に立てば幸いです。