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エコカー減税とは、環境性能に優れた車に対して自動車税や自動車重量税など、車にかかる税金を軽減させるという優遇措置のことをいいます。
車によって排出ガスや燃費基準が異なり、どれだけエコを考えた車かというのが違ってくるため、それぞれの基準に伴って減税率が変わります。
排出ガスと燃費基準値は国土交通省が定めており、現在は平成32年度燃費基準が最新となっています。
車の維持費を少しでも安くしたいならエコカー減税
平成32年度燃費基準は、この年までに達成すべき目標基準値として定められ、対象となるのはガソリンや軽油、またはLPガスを燃料とする乗用自動車となります。また燃費試験はJC08モード走行で行われ、車重クラス別の重量区分は平成27年度燃費基準と同じ16段階となっています。
条件を満たした車両には専用のステッカーが車両に貼られているのですが、「平成32年度燃費基準達成車」から始まり、それから+10%ごとに達成車のステッカーが用意されています。プラスの分としては「平成32年度燃費基準+10%達成車」から「平成32年度燃費基準+50%達成車」までがあります。
車にかかる税金というのは決して安いものではありません。購入時だけではなく毎年かかるものもあるため、車の維持費を少しでも安くしたいという人にとってはこのエコカー減税というのはとても重要なのです。
エコであればあるほど自動車税を軽減されるが・・・
そもそも車にかかる税金というのは主に4種類あります。まず購入時にかかる自動車取得税、購入時と車検時にかかる自動車重量税、毎年かかる自動車税と軽自動車税の4種類です。
現在のエコカー減税の対象になっているのは自動車取得税と自動車重量税ですが、自動車税については排出ガス性能及び燃料性能に優れた自動車のみ対象で減税が行われています。
どれだけエコなのかという性能に応じて自動車税を軽減するのですが、実はその反対のものもあります。新車新規登録からガソリン車で13年をこえるものやディーゼル車で11年をこえるものに関しては、大体15%程度負担がアップします。
このアメとムチのような政策から見て分かるのは、エコカーであればあるほど維持費に対する負担が軽減されるということから消費者からエコカーが人気を集めているのです。
深刻化する環境問題は自動車産業にも大きな影響がある
地球温暖化というのは年々深刻化しており、町の緑化やゴミの軽減など様々な政策が行われています。このエコカー減税も環境を重視した上でとられるようになった政策です。そのため減税率は毎年同じというわけではなく、その時によって若干異なります。
車から出る排出ガスというのは空気を悪くし、また走るためのガソリンをなるべく少なくするためには車の燃費のよさというのはとても大切なポイントとなります。
環境のことを考えてつくられた車が増えてきている今日では、ただ低燃費というだけではなくガソリンではなく電気で走る車なども販売されています。
注目すべきはこうしたエコカーがたくさんつくられるようになったことではなく、政策として減税をしなければならないほど環境問題が深刻化しているということです。
この政策は未だ不安定であるのが現状です。減税率が一定であるわけではない上に、この先自動車取得税は廃止になるかもしれないなど不透明な部分もまだまだたくさんあります。
また燃費達成基準はどんどん厳しくなる反面、電気自動車などのガソリンを使わない車に関してはそのまま免税になるということが予想されています。消費者としては税金がかからない、軽くなるというのはとても嬉しいことですが、その分車を選ぶ幅が狭くなるという欠点もあります。
エコのことを考えると、乗りたい車に乗ることができないというケースも出てくるため、これからの自動車産業に大きな影響を与える可能性があります。