私が「車を売る前」に知っておきたかった10のこと【2019年】

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筆者は、ここ20年間で7~8回車を売りに出していますが、そのたびに失敗したり反省することが多々あります。

 

振り返ってみて「車を売るときに無駄だったこと」「逆にやっておけばもっと高く売れたこと」など、私自身が車を売る前に知っておきたかったことを10個挙げてみます。

 

①~⑩までありますが⑩に行くほど重要です。

 

車を売る前に知りたかった10のこと

① 下取りはNG!高く売れるのは買取!

前提としてディーラーに下取りに出すのはNGです。

 

私も以前、車の買い替えの際はディーラーに下取りに出して、大幅値引きしてもらったと勘違いしていました。

 

新車ディーラーは基本的に新車販売がメインで下取りは新車購入の支援的要素が強く、買取業者と比べると数十万円落ちる印象。

 

車を高く売るなら買取業者に。これが基本になります。

 

② 洗車もキズの修理も必要なし

「洗車すると査定額アップ!」と雑誌で読んだ記憶がありますが、査定に来た営業マンに聞いたところ、「ほとんど関係ない」とのこと。

 

ただ、泥だらけの車は営業マンに「キズを隠そうとしているのでは?」などとあらぬ疑いを持たれて、査定が長引いたり、マイナス査定になることもあります。

 

逆にピカピカの車のほうが好印象を与えて間接的に査定額アップにつながるので、最低限の洗車は必要です。

 

また、「大きなキズやヘコみがマイナス査定になるかも‥」と近くの板金業者で8万円で修理したことがありますが、それが査定額アップにつながることはありませんでした。

 

査定に来た営業マン曰く、「キズなどは自社工場で安く修理できるので自身で修理しないほうがいいい」とのこと。小さなキズは、オートバックスなどで売っているコンパウンドで消すぐらいでいいと思います。

 

同じく、車検を通すのも無駄な出費になります。車検後に査定を受けた場合、車検費用分が加算されることはありますがそれ以上になるわけではありません。むしろマイナスになることもあるので、車検を通す必要はありません。

 

③ 車一括査定で買取相場はわからない

最大10社に査定額を相見積もりすることができる「車一括査定」。実は、買取相場を調べるために利用するのはNGです。

 

およその買取相場が表示される車一括査定サイトもありますが、まったくの的外れなことも多く、その相場を信じてあなたに「相場観」ができてしまうことが危険ですらあるからです。

 

例えば、あなたの車の買取相場は「70~100万円です」と表示されればそれを基準に買取業者と価格交渉するかと思います(この場合の限界買取額は100万円)。で、実際に提示された査定額が「100万円以上」だったら即決してしまうかもしれません。

 

買取業者の営業マンもバカではないので、事前にネットであなたの車種の買取相場を調べています。あなたがネットで調べているように。だからあなたが100万円が限界価格だと思いこんでいることを逆手に取って100万円に近い金額を提示してくるのです。

 

しかし、本当の買取相場が「100~130万円」だったらどうでしょうか?大損です!じつは本当の買取相場を知るには業者オークションの相場を見る必要があり、これができるのは法人のみ(つまり買取業者)。

 

我々のような素人には買取相場は簡単にはわかりませんし、買取相場にこだわる必要もありません。

 

④ 他社の査定額は言わないほうがいい

査定のときに「他社はいくらでしたか?」と聞かれることがありますが、絶対に言わないほうがいいです。

 

これは営業マンのテクニック。他社の査定額をバラしてしまうと、その査定額が基準になりプラス1万円で買い取ろうとします。査定額は内密に。聞かれても「一番高いところに売ります」とだけ言いましょう。

 

⑤ 即決すると大損する

「今決めてくれたらこれだけ出します!」「今ちょうどこの車種が欲しい方がいるので高めの買取額です」これも営業マンの常套テクニックです。

 

買取業者は一般ユーザーに直接売却するわけではなく、業者オークションに出品するので、今欲しい方がいるというのが全くのデタラメなのがわかります。

 

最初の査定額が一番高いなんてことはありえません。他社と競合させてどんどん上がっていくのが査定額です。即決は絶対に損しますのでご注意ください。

 

 

⑥ 悪徳買取業者の手口

ネットが普及する以前、中古車の買取業界はやりたい放題でした。強引に買い取ったり、深夜に電話をかけてきたり、あとで減額したり‥。最近は業界団体によって規制されていますが、今でも少なからず悪徳業者は存在します。

 

以下、悪徳業者の手口とそれを回避する方法を記載します。

 

強引な買取

出張査定に来て「売ってくれるまで帰りません」「わざわざ査定に来たのだから売ってくれないとルール違反だ」などと半ば脅しのような言葉で強引に買い取ろうとします。

 

不当に安い査定額を提示

「あ~この車じゃ値段付かないっすね」「走行距離10万キロ以上はどこも買い取れないよ」などと車の価値がほとんどないように印象付けて、不当に安い査定額を提示。そして「この車の買取相場は〇〇円ですが、ウチなら特別にこれだけ出しますよ」と高価買取をアピール。さらに「今決めてくれたらさらに5万上乗せしますよ」と即決を迫ってくるのも悪徳業者です。

 

良心的な買取業者とは「買取額には自信があるので、他社で査定してもらってもかまいません。」「じっくりご検討ください」というスタンスの業者です。

 

契約後に減額

これも悪質です。最初に高額な査定額を提示して、買取契約後に「キズが見つかったので減額します」などの理由で買取価格から減額することを「減額請求」といいます。

 

私自身はこの被害にあったことはありませんが、ネット上では減額請求にあった方が多くいます。これを防ぐには契約書をじっくりと読むことが重要で、減額する可能性があることは小さな文字で書かれているため見逃さないようにご注意ください。

 

査定額が他社と比べて飛び抜けて高い場合は、特に注意が必要です(減額する前提で高く見積もっている可能性大!)。契約する前に減額することはあるのか確認しておきましょう。

 

このような悪徳買取業者にあわないためには、大手の車一括査定サイトから査定依頼することが重要です。

 

車一括査定に提携している買取業者には強引な買取など、ユーザーに不利益を与えることが規制されています。つまり、車一括査定の買取業者の中に「悪徳業者は存在しない」からです。

 

これは2014年にJPUCという団体ができたことでルールが作られました。大手の車一括査定サイトはJPUCに参加しているので安心して利用できます。

 

 

⑦ 自動車税などの税金の還付

車の売却が行われた場合、買取業者はユーザーに自動車税やリサイクル費用を還付します。しかし、買取業者によっては還付されないこともあるので注意が必要です。

 

自動車税は、毎年4月1日時点の車の所有者が支払う税金で、5月に振込用紙が来て年額を一括で支払います。年度の途中で車を売却した場合、支払った分を月割で計算して還付されます(※ 軽自動車は還付されません)。

 

リサイクル費用は、廃車時にかかる解体費用をあらかじめ支払っておく税金。当然、廃車時には還付されませんが、売却した場合は還付されます。

 

自動車税・リサイクル費用は「法定費用」と呼ばれ、基本的に査定額に上乗せされていますが、業者によっては査定額とは別で計上する場合もあります。

 

なので、その査定額に自動車税、リサイクル費用が含まれているのかを必ず聞いておきましょう。(私もですが)車を売却するユーザーはこれに関しては無関心な方が多く、還付されるべき税金が還付されていないことが多々あります。

 

査定額が他社よりも数万円安くても法定費用を計上すれば、最も高かったなんてこともあります。税金の還付については査定の段階で査定士に話を振るのも有効です。「この人は税金に詳しいからごまかしが効かないな」と言う印象を与えて高い査定額が出やすくなります。

 

 

⑧ 買取店に行く必要はなし

高く売るためには複数の買取業者へ相見積もりは必須です。

 

やはり1社や2社ではその査定額が高いのか判断できません。しかし、ガリバーやビッグモーターなどの店舗に愛車で出向いてまわる必要はありません。

 

以前私も近くの買取業者に査定してもらったことがありますが、「他社の価格も知りたいので一旦考えさせてください」と言うと、「他社に行くならこの査定額は出せませんよ。次回来店時には減額されます。これは即決価格になりますので。」とのこと。

 

また、「他社でも一緒ですよ」など、とにかく他社に行かせないように引きとめよう、即決させようとしてきます。

 

非常に相見積もりしにくい状況に追い込まれるので、直接店舗に出向くのはおすすめしません。時間も手間暇もかかります。最善策は、「5社前後の業者を自宅に呼んで同時査定する」。実はこの方法が最も手っ取り早く高額で売却するコツです。これについては後述します。

 

 

⑨ 車一括査定は電話が殺到する

車一括査定は最大10社にまとめて査定依頼できるので便利ですが、安易に申し込むと電話が殺到して大変なことになります。

 

申し込みボタンを押した瞬間から電話が殺到し対応に追われます。この電話は主に「出張査定のアポ取り」が目的。ネット上の査定だけで買取・売却はできず、実際に愛車を査定してもらう必要があります。電話で出張査定の約束をとることは多少手間ですが仕方がありません。

 

車を最高額で売るために車一括査定は必須ですので申し込む前にあらかじめ、

 

  1. 電話が取れる状況にしておく
  2. 出張査定の日時を決めておく
  3. 買取業者は多くても5社までに抑える

 

上記の3つの事前準備はしておいてください。

この準備をしておけば電話がかかってきても慌てることがありません。

 

 

⑩ いきなり「限界価格」同時査定が超重要!

最後に「同時査定」というテクニックを紹介します。実はこれが一番重要なポイントです。

 

3~5社の買取業者を同じ日時に集めて同時に査定させる!

 

これが同時査定と言われるもので、素人でも簡単に車が高く売れる最大の秘密です。これは非常に強力なテクニックで(うまくやれば)通常の査定よりも数十万円高く売れます。私自身これをもっと早く知っておきたかった!

 

普通、車の査定といえば、一括査定を利用して複数社に1時間おきに出張査定してもらい、査定額を比較します。私も毎回この方法で売却していましたし、最も高く売れる方法だと思っていました。

 

しかし、この方法では買取業者があまり競争せず、他社の動向を伺いながら徐々に価格を上げていきます。

 

買取業者もビジネスですので「どこよりも高く買い取ります!」と口では言ってても「できるだけ安く買い取りたい」のが本音。最初の段階でいきなり限界買取額を提示する業者は存在せず、最初は低い金額で様子見ながら‥というのがリアルな査定現場です。

 

この業者たちに「様子見するスキを与えない」のが同時査定という方法で、同時査定は「いきなり限界買取額を出させる禁断のテクニック」なのです。

 

とはいえ、「テクニック」と言っても決して大げさなものではなく、やり方はとても簡単!車一括査定を使って3~5社の業者を同じ時間に集めて査定してもらうだけ。

 

約30分で査定が終わったら名刺の裏に「限界まで出せる買取価格」を書いてもらいます。そして、一番高値をつけた業者に売却するだけのことです。

 

 

なぜ同時査定は高く売れるのでしょうか?

 

買取業者は、ライバルがいくら出すのかわかないので適当な金額は書けません。査定は一発勝負なので会社が出せる限界価格を出さざるを得ないのです。

 

買取業者は多少高く買取しても利益が出るようになっているので、買い取れないより買い取る方を選びます。

 

これは、実際に筆者がディーラー査定50万円だったのに対し、同時査定で110万円まで上がった方法なのです。

 

まとめ:車を限界買取額で売る方法

最後に「車を限界買取額で売る方法」を記載します。

  1. 車一括査定で3~5社を選ぶ
  2. 同じ日時に出張査定してもらう
  3. 名刺の裏に買取額を記入してもらう
  4. 一番高値をつけた業者に売却

 

おすすめの車一括査定サイトは「カーセンサー」だけ。理由は、提携している買取業者が最も多く、業界最大手で、最も高く売れるからです。

 

何度も言いますが車一括査定は必須です。これを利用しないと買取業者も競争しないので、必ず利用してください。査定してもらう買取業者を選ぶときには、大手企業と中小企業を混ぜることで、価格差が生まれやすくなります(大手より小さな会社のほうが高い場合も)。

 

また、買取業者は多ければ多いほど高額査定が出やすいのですが、電話やメールでのやり取りが煩雑になるデメリットもあり、あまり多くする必要はありません。筆者の今までの経験から、3~5社で十分です。

 

カーセンサー公式サイト

 

 

以上「私が車を売る前に知りたかった10のこと」(了)