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3月末に開催されたニューヨークモーターショー2018で、マツダはコンパクトクロスオーバーSUVのCX-3(マイナーチェンジモデル)を初公開しました。その外観は変わり映えしないようにも感じますが、実際の改良点は多岐に渡ります。
日本国内のコンパクトクロスオーバーSUV市場は、トヨタ・C-HRの独壇場です。2番手としてホンダ・ヴェゼルが続きますが、CX-3の販売台数は、残念ながらこれらの車種に大きく引き離されています。
マツダの売れ筋モデルであるCX-5とは違い、今のところパッとしないCX-3ですが、マイナーチェンジモデルの投入で巻き返しを図ります。
目次
新型CX-3がニューヨークモーターショー2018で初公開!
2018年3月30日から、10日間に渡って開催されたニューヨークモーターショー2018。そこでマツダは、新型CX-3(ビッグマイナーチェンジモデル)を初公開しました。
一見、現在販売されているCX-3と何ら変わりないようにも感じますが、中身は大きな進化を遂げ、商品価値が飛躍的に向上しています。
・細かな改良点が多くある外観
一見、変わりないように感じる外観も、しっかりと手が加えられています。
最もわかりやすい改良点は、フロントグリルでしょう。シグネチャーウイング内部のラインが6本から4本に減少し、より上品な印象を受けるようになりました。
また、フロントバンパー下部にはメッキガーニッシュが新たに採用され、高級感がアップしています。
テールライト内部は2代目CX-5やCX-8と同様のデザインを採用し、存在感を際立たせていますね。18インチのアルミホイールもリニューアル。力強さを感じるSUVらしいデザインです。
・利便性が高まった内装
外観よりも改良点がわかりやすいのが内装です。センタークラスターから助手席インパネまで一直線に続いていたシルバーのライン(レジスター含む)が短縮。
その分、ソフトレザーのオーナメントパネルが大きくなり、マイナーチェンジ前モデルよりも上品な空間を演出することに成功しています。
また、コンパクトクロスオーバーSUVでありながら電動パーキングブレーキを採用。そのおかげで元々サイドブレーキがあったスペースに、センターコンソール付きアームレストを配置できました。
マイナーチェンジ前モデルはアームレストがなく、快適性を損ねていたので、アームレストの採用は素直にありがたいです。ちなみに、リアシート中央にも格納式アームレストが新たに採用され、快適性が格段に向上しています。
・エンジンの排気量・性能が向上
現在販売されているCX-3には、1.5Lディーゼルターボエンジンと2.0Lガソリンエンジンの2種類が設定されています。どちらも優れたエンジンですが、マイナーチェンジによってさらに性能アップが図られています。
1.5Lディーゼルターボエンジンは1.8Lへと排気量が拡大。詳細は未だ定かではありませんが、最高出力や最大トルクは1.5Lディーゼルターボエンジンと大差ないことから、おそらくターボではなくNAであることが予想できます。
2.0Lガソリンエンジンに関しては、排気量はそのままです。ただし、エンジンに手を加え、さらなる熟成を進めています。これによって、乗り心地や静粛性が向上しているとのことです。
【新型CX-3の発売時期はいつ?】
今回のビッグマイナーチェンジによって、兄弟車のデミオと棲み分けができました。新型CX-3はよりプレミアムな路線へと舵を切ります。魅力のあるパッケージで今もなお好調な売れ行きを持続するデミオに、新型CX-3も続きたいところです。
新型CX-3の発売時期は6月が有力とされています。ニューヨークモーターショー2018での初公開が済んだことから、日本各地のマツダディーラーで徐々に商談が開始されるでしょう。
圧倒的強者が君臨するコンパクトクロスオーバーSUV市場で、CX-3が今後どう立ち回っていくのか、期待半分心配半分で目が離せませんね。
マツダ・CX-3とは
当時のコンパクトクロスオーバーSUV市場はヴェゼルが大人気で、まさに猛威を奮っていました。ヴェゼルの対抗馬として、2015年にマツダが満を持して発売したのがCX-3です。
スカイアクティヴ・テクノロジーの全面採用かつ、次世代のマツダデザインの象徴「魂動」を初採用したCX-5は全世界で高い評価を受け、これまでのマツダのイメージを良い意味でひっくり返すことに成功します。もはやマツダの代表車種とも言えるCX-5。その弟分として、発売前から多くのユーザーがCX-3に対して強い期待を寄せていました。
生命感を強く印象付ける流麗な外観に高級感のある内装、コンパクトな排気量であることを微塵も感じさせない、パワフルな1.5Lディーゼルターボエンジン。CX-3の完成度は非常に高く、発売したら大ヒット間違いなしだと思っていた人も多かったはず。
しかし、CX-3の販売台数は完成度に比例しませんでした。ディーゼルモデルのみのグレードラインナップの狭さ、それゆえに割高に感じてしまう車両価格、車内空間の狭さなど、複数の要因が災いし、CX-3は販売不振に陥ってしまいます。
2017年7月にガソリンモデルを追加設定したことで、販売台数はわずかに回復傾向にありますが、すでに市場は新たに登場したトヨタ・C-HRの一強と、マツダにとっては最悪の状況。マツダはこの現状を打破するべく、2018年にCX-3のビッグマイナーチェンジを行う方針を固めます。